金融緩和で「トリクルダウン」は夢のまた夢

2023年06月12日

先週明けに、日経平均株価が33年ぶりに高値を更新しましたが、今週明け12日の東京市場も続伸の勢い

をキープしています。

 その要因は、欧米との金利差! 円安効果を享受する大企業の業績アップ! 株主還元の向上! 

東証によるFBRの一倍割れへの是正勧告! 中国外しのサブプライムチェーンの国内回帰!更には

米国FRBが追加利上げを一時停止するとの観測!・・等々と報じられています。

富裕層とされる投資家はウハウハで懐は厚くなるばかりか!・・・一方では・・・・

 

円安、ロシアの侵攻などから物価高の影響が続き、実質賃金は13カ月連続のマイナスとなっており、

庶民の可処分所得は減少するばかりです。それへの対応策として、塾の費用などの教育費や消費支出を

削減するなど、困窮を極めている家庭も数多い。と報じています。

 

「黒田バズーカ」と称された金融緩和政策に、当時の安倍首相が発したのが「トリクルダウン」でした。

 それは、先ず富裕層が更に富裕となり、経済活動が活発化して、タイムラグはあるものの、やがては

低所得層にも富が浸透する!・・・ はずでしたが、"富裕層の富" は下へは流れてきませんでした。

富裕層と庶民とは、二極化という格差ではなく、”分断”に達した。と言っても過言ではないでしょう!

 

昭和の一時期に、富裕層も一般庶民も国民の多くが、自分なりの生活に対し ”中流” と感じていた

「一億総中流社会」と言われていた時代を知る者としては、超富裕層は別格としても、その以外の人々

が ”中流” と感じられる世の中が来ることを祈るばかりです。